地域ストック〝大更新〟時代へ 人が集まる新価値共創 事業構築の目利き、持続手法で商機
住宅新報 2025年2月18日 号 1面
地域の文化財には発信力と求心力がある。例えば、熊本・山鹿市の芝居小屋「八千代座」は、1910年建築の国指定重要文化財として、和洋折衷の建築様式や鮮やかな天井広告画が圧巻だ。加えて歌舞伎公演から地域の催事まで行われる実用性と、閉館の歴史を乗り越えた再興の物語を持つ。そうした〝生きる共有財〟は、建造物としての価値にとどまらず、地域のステークホルダーの愛着や関わりを生み、新たなエリア価値を創出する。文化財を活用した地域ストックの大更新時代が始まる。(佐々木淳)
エリアの物語を再編集
住宅のワンストップ・リノベーション事業を展開するリノベる(山下智弘社長)は、法人所有の不動産を再生する都市創造事業に注力する。収益化の鍵は「再び人が集まる魅力づくり。街の新しい価値をつくる提案」(同社都市創造本部本部長の西郷俊彦氏)とし、全国のエリアパートナーとの連携を強化。地域と事業のサステナビリティにコミットする提案で2019年以降、約200件の実績がある。山口県長門市のスポーツ複合施設「SWEET AS」は、地域の人とコンテンツを地域資源と捉えた好例だ。築45年の元鉄工所をコンバージョン。運営は地元の女子ラグビーチームが担い、選手との交流や選手のセカンドキャリアを築く場を創出。「地域の人々の記憶や愛着をベースに新しい施設を始めることは興味の入り口になる」(同社)とし、多世代・多国籍が集まる場になっているという。
〝地域と創る〟ウイスキー蒸留所
















