大谷巌一の〝ピンチはチャンス!〟 逆風に帆を張るビジネスの創り方 イーソーコ取締役会長 大谷巌一 (聞き手・出村亜希子) 第3回 逆境が人を成長させる
住宅新報 2024年6月18日 号 3面

大谷が倉庫業界に足を踏み入れて5年、倉庫業にもやっと慣れ始めてきました。頼まれたことを確実に遂行する。ミスがなくて当たり前の減点主義。目立たず縁の下の力持ちとして人々の生活インフラとなる、といったいぶし銀の文化にも馴染み、昇進して役職がついた矢先、大谷は巨額の負債を背負うことになります。父親の借金が発覚したのです。
大谷の父親は公営競技の予想を生業にしていました。好きが高じて始めた仕事で、自分のレース予想に自信を持っていたこともあり、自分自身の金銭をかける「手張り」もしていました。勝ち負けの都度、金銭の貸し借りを繰り返しているうちに、気が付けば借金が5000万円近くに膨れ上がっていたのです。
発覚したときには既に金利の返済も行き詰まっている状況でした。間もなく、大谷の元にも複数の金融機関から督促が入り始めます。腹を括った大谷は、地元の信用金庫から30年返済のローンを組んで債務の一本化を図り、父親の借金を全て清算しました。これにて大谷の安定したサラリーマン人生は終了し、借金返済のための人生がスタートしました。まだ30歳の手前でした。






















