家賃じわり上昇傾向に 賃貸住宅市場 転機を迎える収益力 入居者の賃金アップが鍵
住宅新報 2024年4月30日 号 13面
資源高で維持費高騰
総務省統計局の消費者物価指数(CPI)によれば、一般的な賃貸住宅の家賃を示す民営家賃の指数は、1998年に前年比0.5%アップ後に下落が続いたが、23年に前年比0.1%アップし、25年ぶりに上昇した。各社にヒアリングした範囲でも、家賃は上昇傾向にあった。「新規賃貸契約の際には、2000円から5000円の家賃上昇が見られた」と担当者は口を揃える。「築浅で設備と広さが充実していれば、1万円以上アップしても決まりやすい」(練馬区の不動産会社)。家賃上昇の理由は、資源高に伴う共用部の電気代など住戸の維持費高騰だ。近年の物価上昇が、いよいよ家賃の値上げにまで影響しはじめたことを現場の声からも実感できる。
更に「すぐにではないが新規入居の際には、値上げをしたいと相談してくる大家もいた」と話す(都下の不動産会社)。特に経済市況に精通する不動産投資家は、これから値上げを要請してきそうだとする。一般的には、更新時に家賃を上げづらいこともあり、新規入居の際に値上げするのがほとんどだった。ところがコロナ後には、契約更新前に管理会社から入居者へ直接家賃値上げの通知が送られるパターンが増加している。「更新前に5000円の家賃値上げの通知を受け取った」とする20代派遣社員もそのひとりだ。昨年12月に家賃値上げを知り、引っ越しをしたかったが、新規賃貸契約に必要な初期費用を考えると今回は諦めたという。値上げした家賃で契約更新し、暮らし続けている。























