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スタンダード会員限定土地基本方針改定案を提示 非宅地化等の適正利用に照準 国土審企画部会

住宅新報 2024年4月23日 号 2面

政策
土地基本方針改定案を提示 非宅地化等の適正利用に照準 国土審企画部会

 今回の「改定案」は「骨子案」と同様に、社会背景や施策の方向性をまとめた「基本的な考え方」と、具体的な個別分野について言及した「土地に関する施策」の2部構成。第1部では、人口減少・少子高齢化やDX・GXなど現在の社会における課題や潮流を説明し、「サステナブルな土地の利用・管理」を掲げており、「骨子案」の記載内容を踏襲した。

「政策転換の方向性」示す

 第2部も引き続き、「土地の適正利用・管理」「土地取引」「土地に関する調査等」「施策の総合的推進」の4章に分けて内容を整理。筆頭に挙げた「適正利用・管理」は、低未利用地や所有者不明土地(不明地)、空き家等に関する施策の考え方を中心としており、「非住宅化」を含む土地利用の転換に向けた枠組みの構築にも言及している。

 「非宅地化」の部分には、前回会合で「具体的なイメージの説明を」「土地利用転換は、宅地だけでなく農地等にも課題があるが、『非宅地化』を強調する意味は」などの意見が挙がっていた。それらに対し、同省は「本格的な人口減少等に伴う土地の過少利用や管理不全への対応として、これまで必ずしも目を向けてこなかった『非宅地化』を正面から取り上げ、政策転換の方向性として示した」と説明している。

 その他、不明地や空き家、管理不全土地への対策に関しては、改正空き家特措法や不明地利用特措法、相続登記の義務化、相続土地国庫帰属制度など、現基本方針の策定以降に施行された法令等について記載。委員からの意見が多かった分野でもあるため、内容の整理と充実化に努めた。

 また同じ章の中では、防災・減災や環境への対応、安全保障等における考え方と対応も列挙。都市政策の分野として、コンパクトシティ化や「まちづくりGX」の推進、区分所有法制見直しによる老朽化マンション対策、遊休農地の利用促進、改正地域再生法を踏まえた住宅団地再生等についても方針を示した。

 特に災害対策の分野では、「盛土規制法」(23年5月施行)を受けて盛土等の安全確保に関する記述を拡充し、独立した項目に格上げした。

取引デジタル化も推進

 第2部の第2章に当たる「土地取引」関連方針では、取引環境の整備による流通活性化の記述に力を入れている。「骨子案」では簡潔に記載されていた「取引のオンライン化環境整備」については、「公的不動産(PRE)ポータルサイト」やIT重説・契約書面電子化、不動産IDの社会実装など、具体的な施策の説明を盛り込んだ。不動産ESG投資や各種データの可視化、空き家・空き地バンク活用など、投資環境整備や土地流動化の促進も重視する。

 第3章の内容は「土地に関する調査」。冒頭では、同省の「国土調査のあり方に関する検討小委員会」の報告を基に、地籍調査の円滑化・加速化に向けた施策をまとめた。不動産情報の整備・提供も重点項目とし、24年4月に公開を開始した「不動産情報ライブラリ」を始め、デジタルツインの「プラトー」や建築BIM、不動産登記情報データベース等の活用についても方針を示した。第4章は、同基本方針全体の推進に向けた取り組みをまとめており、不動産鑑定士など「土地・不動産のプロフェッショナル人材の確保・育成」を柱とする。

 今回の改定案について、委員からは「不明地の例からも分かる通り、一度土地情報が散逸してしまうと対応は困難。問題を未然に防ぐためにも、必要な部分はしっかりと規制するルールが必要」との指摘がなされたほか、「サステナビリティ」や「コンパクトシティ」等について具体的な説明や記述を求める意見も挙がっていた。

 同省は、今回の意見を踏まえて記載内容の修正等を行い、パブリックコメント(意見公募)を実施する予定。その後国土審議会への報告を経て、6月の閣議決定を目指す。

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