ニュースが分かる! Q&A 物流施設でドローンやAI画像での点検実証 「2024年問題」への対応にも
住宅新報 2024年3月26日 号 14面
連載: ニュースが分かる!Q&A
記者A いよいよ「働き方改革関連法」の猶予期間が終わるね。4月からは、建設業界でも実質的に労働時間の上限規制が課されるわけだ。
記者B 「2024年問題」ですね。働き方関連法自体は、19年に施行されましたが、施行当時に適用が難しいことから、建設業界のほか、物流業界や医療業界などでは、5年間の猶予を与えられていたんですよね。
A そう。年間960時間の上限制限が適用される。罰則付きの上限が法律に規定され、これを逸脱した場合は労働基準法違反となり、罰則も定められているよ。
B いずれの業界でも業務の進め方を始め、ビジネスモデルそのものの見直しが必要とされています。特に物流業界は、ドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されることで、1人当たりの走行距離が短くなり、長距離運送への影響が懸念されます。
A 特にコロナ禍以降は、ECサイトの利用が浸透して、物流量は増加しているからなあ。これまで通りの働き方のままだと、物流の3割以上が輸送できない可能性があるというデータもあるらしいぞ。
B 様々な角度から問題が出てくるかと思いますが、やはり、業務の見直しや効率化への取り組みが不可欠でしょうね。
A ドライバーの勤怠管理や運行計画の見直しといった直接的な取り組みだけでなく、物流施設におけるデジタルツールの導入による業務の効率化やコスト削減も、課題対応につながるということだね。
B そういえば、大和ハウス工業は、物流施設のDX化を積極的に進めていますが、昨年8月からは、NTTコミュニケーションズと自社開発のマルチテナント型の物流施設で、無人点検管理の実証実験に取り組んでいます。
A ああ、確か大和ハウス工業は、先進技術を駆使して、物流施設や建築現場での省人化を進めているよね。
B そうですね。今回は、ドローンを使った自動建物巡回点検の実証を進めているのですが、現場の駐在警備員を4人から3人にできるといった、点検業務を3割程度の負担軽減が見込めるそうです
A 点検業務の効率化ということか。業務自体の精度アップも当然実現できるんだよな。
B AI画像解析による異常の的確な通知といった点検業務の高度化や、災害時の現地確認作業のスピードアップなどの効果が期待されています。点検報告資料の自動作成・情報蓄積なども目指しているようです。
A セキュリティーの強化や災害時の迅速な現場状況の把握はもちろん、設備の損傷などによる事故や業務の停滞を防ぐことで、従業員やドライバーの負担軽減につながるというわけだな。
B 同社の最大規模の物件を比較すると、5年間で約2.2倍に拡大しているなど、物流施設の大型化が進んでいます。
A へえ、そんなに! 一方で、建物管理者が不足していたら、それは負担が増すはずだよな。そういう意味でも対策が必要ということか。
B 実証期間は25年3月までの予定ですが、25年度からは全国の同社施設への導入を順次進めるようです。

























