不動産取引現場での意外な誤解 売買編203 市街地の所有者不明土地は利用価値がある?
住宅新報 2023年12月12日 号 15面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q.前回、このコーナーを読んでいて、今から数年前に掲載された埼玉県のさいたま市の老朽家屋のことを思い出しました。あれは確か「所有者不明」の物件でしたよね。
A.そうです。正確には所有者(相続人)かどうかわからないが、親族らしき人の一部が同一敷地内の一角に住んでいるという「所有者不明」の物件です(所有者不明土地特措法2条)。
その物件は、登記記録によれば、明治31年の旧民法改正により制度化された家督相続の登記がその年にされて以来、一度も相続登記がされていない物件です。しかも、当時でも珍しい「女戸主」による家督相続が行われ、その後の登記が一切ない極めて珍しいケースでしたから、おそらくその後の後継者争いや戦争などで直系の相続人が決まらないまま存否が分からなくなったと思われます。






















