「地域協力」重視の中間まとめ案 国交省など3省、要配慮者の支援検討会
住宅新報 2023年12月12日 号 2面
賃貸市場の高齢者対応を
今回の「中間とりまとめ(案)」は、要配慮者に対する居住支援の現状や背景、課題、これまでの政策等を踏まえ、今後目指すべき制度・体制のあり方を整理したもの。住宅セーフティネット機能を担う賃貸住宅市場を中心に、住宅・福祉・司法の連携による居住支援の方向性について記載している。
債務保証や死後委任活用を
「素案」から加筆や変更が行われた点としては、まず冒頭に、同「中間とりまとめ」が整理する内容を追加し、「賃貸人が住宅を提供しやすい市場環境の整備」を明記。今後求められる取り組みを挙げている部分では、「家賃債務保証を円滑に利用できる枠組み」「ICT等による安否確認」「死後事務委任を利用した残置物の処理等」といった内容も盛り込んだ。
「素案」と同様に、今回の変更箇所においても、特に高齢者が賃貸住宅に入居しやすい環境の整備に重点を置いた内容となっている。孤独死への懸念などから入居を断られやすい高齢者への住宅支援として、賃貸住宅のオーナーのリスクや懸念の軽減・解消を目指す狙いがある。
そのほかでは、中央省庁間や地方自治体、団体や事業者など官民の連携も重視しており、文書の末尾に「今後に向けて」と題した章を新たに設け、相互連携についての考え方などを記載。具体的な住宅セーフティネット機能の強化は、「地域の多くの関係者が協力して呼び掛けていくもの」(事務局の国交省)であり、今回の加筆では、その主体の一つとして「不動産事業者」も改めて明記された。
意見公募経て正式版へ
同「案」の説明を受け、委員からは更なる改善に向けた意見も挙がった。例としては、高齢者を忌避する賃貸オーナーの意識に働きかけるため、「実際のところ、賃貸経営において高齢者は優秀な賃借人。そうした記載を入れ、空室対策としての受け入れを推奨しては」「定期借家の推進も盛り込むと良いのでは」などの提案がなされた。
今後は、今回の議論を基に同「案」を整理し、パブリックコメントを実施。寄せられた意見を大月座長らが検証、必要に応じて反映した上で、同検討会の「中間とりまとめ」として公表する予定だ。パブコメ、中間とりまとめ公表のいずれについても、「現在のところ、具体的な実施・公表時期は未定」(国交省安心居住推進課)としている。



























