不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編197 貸主が破産したら敷金はどうなる?
住宅新報 2023年10月17日 号 21面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q.今回は、貸主が破産したら敷金がどうなるかをうかがいます。最初に、敷金を預かる貸主側の立場から、敷金返還請求権はどのように扱われるのでしょうか。
A.まず敷金返還請求権とは、敷金が賃貸借契約の終了後、明渡しに至るまでに生じた借主の一切の債務を担保するものであることから(民法622条の2)、敷金返還請求権は、それらの借主の債務を敷金から控除し、なお残額があることを条件に、その残額につき発生する停止条件付債権とされています(最判昭和48年2月2日)。したがって貸主が破産した場合には、借主の敷金返還請求権は停止条件付の破産債権となり(破産法2条(5))、除斥期間の満了前に停止条件が成就していないと、中間配当においては配当が寄託され(同法214条(1)4号)、最後配当においては配当手続から除斥されます(同法198条(2))。
Q.ということは、借主が賃料を支払っている限り、敷金返還請求権は破産債権として債権者に配当されないということですね。






















