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スタンダード会員限定古民家宿の物語 日本全国リノベーション (47) 岐阜県大垣市「音をつむぐ宿~縁音~enne」(中) 良い音は木の反響にかかっている

住宅新報 2023年9月5日 号 11面

連載: 古民家宿の物語 日本全国リノベーション

総合
外観からは想像できないギャップに驚く

外観からは想像できないギャップに驚く

 石井さんは母屋と離れの2軒をセットで購入し、敷地の奥にある母屋を住むための場所として、先にリノベーション工事をしていた。その完了が10月だった。石井さんは引っ越し後、生活も落ち着き、年末には離れの古民家を民泊にするための作業依頼をした。母屋の工事で信頼関係もできていた。

 工務店選びでは、木の地産地消に取り組みたいと考えたところ、候補が岐阜県内に2軒見つかった。そのうちの1件だった、ひだまりほーむグループのリノベーション専門会社「株式会社WOODYYLIFE」に実際見学したところ、フィーリングが合って施工を依頼することにした。「材木屋からスタートした会社なので、木について詳しいことも安心だった」と振り返る。更に音響についての要望を真摯に受け止めてもらえた。またグランドピアノを古民家に置く場合の荷重の問題にも対応可能だという。ミニコンサートも想定した場合、ピアノを移動しなければならないので、その辺りの配慮もしてもらえる。

理想の音楽宿が完成

 希望を具現化するための設計をしてもらい、何度かのやり取りの後、22年3月末に内部取り壊しなどの工事がスタートした。4月に大工仕事が入り6月末に完了。その後電気工事が入り、完成した。建物の引き渡しは7月だ。

 1階は楽器の演奏場所と食事ができるダイニング。そしてトイレとミニキッチン。2階に寝室が2つあり、洗面と浴室、トイレの水回りがある。最大6名の1日1組を想定した設計だ。

音響へのこだわり

 屋内に入ると、外観からは想像できない音響へのこだわりを感じさせる建物だ。ピアノを置いた場所は、天井の吹き抜けからやわらかい光が差し込んでいるが、明るさだけでなく、音響を良くするためだと石井さんは胸を張る。上にあった和室を潰し、ホールの天井を高くした。また、2階の壁面は木材を多用し、漆喰をあまり使っていないのも、音響を優先させるためだ。ヴァイオリンなど木材の楽器が多いのも音響効果だという。退職金の多くを注ぎ込んだ、理想の民泊ができあがった。

宿=「音をつむぐ宿~縁音~enne」

住所=岐阜県大垣市赤坂町

ウリ=ピアノなどのアコースティック音楽の演奏を遅くまでできる

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