URが防災まちづくり推進 自治体向け研修プログラムも本格始動
住宅新報 2023年8月29日 号 14面
被災自治体に対する被災建築物の応急危険度判定など復旧のための技術的支援を実施し、19年7月には内閣総理大臣から災害対策基本法に基づく指定公共機関に指定されたUR都市機構(中島正弘理事長)。直近では、まちづくりや復旧・復興支援等の実体験を基にした「UR防災研修プログラム」の提供を開始。平時の地方公共団体の体制強化を後押ししている。
南海トラフ巨大地震や首都直下地震等への備え、UR賃貸居住者に対する建物の耐震改修や建替え時の機能強化など、URが3本柱とする「都市再生」「災害復興」「賃貸住宅」という業務は、防災まちづくりの取り組みの中で進化してきた。国や地方公共団体等へのワンストップでの情報収集や平時の連携強化を図るため、18年4月に災害対応支援室を設置。同室の山下昌宏室長は、95年の阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、熊本地震などURの体制構築に影響を与えた災害を例示し、「まちづくりの前段となる災害復興という柱ができたのは阪神・淡路大震災の経験から。対策本部や事務所を現地に置き、東日本大震災では460人を配置した。特に沿岸部の小さな市町村に人員を割き、きめ細かい対応に努めた」と振り返る。近年は大規模な豪雨災害への対応が増加していることに触れ、「自治体のトップの防災意識は高まっており、広域で連携する動きが出てきている。知見を高めていきたい」(山下室長)という。
本社10人、支社(中部、西日本、九州)6人体制の同室では、平時において災害対応に関する関係機関との連携強化や地方公共団体への知見等の紹介を行う。また、発災時に備えて災害対応支援登録者制度を採用。技術系職人を中心に約600人を動員できる体制を構築しており、国等からの要請に基づき、迅速かつ円滑な災害対応支援を可能としている点が特徴だ。具体的には、被災建築物及び宅地の危険度判定支援や住家の被害認定業務支援のほか、UR賃貸住宅の提供や応急仮設住宅建設に係る支援などとなる。























