企業誘致〝大競争時代〟へ 規制緩和や移転補助、自治体が本腰 衰退を回避する街 号砲鳴らせるか
住宅新報 2023年7月11日 号 1面
福岡と熊本に熱視線 規制緩和と外資誘致
官民連携の再開発プロジェクト「天神ビッグバン」などで注目が集まる福岡市内には企業が相次ぎ進出している。同市が6月30日に発表した企業誘致の立地件数によれば、22年度まで10年連続で目標とする50社を突破し、22年度は過去最高の65社となり、2年連続で過去最高を更新した。雇用創出に貢献する本社機能と大規模開発拠点を重点的に誘致することで高度人材の獲得と雇用の拡大につなげる。65社のうち47社がコミックスマートやプラチナゲームスなどのクリエーティブ関連産業だった。福岡の強みはアジア諸国との近接性に加え、空港から市内へのアクセスの良さ。福岡リアルティ(福岡市博多区)の古池善司社長は、「九州経済界が一丸となった民間活力の投入と国家戦略特区指定での規制緩和が起爆剤となっている」と話す。国税庁が7月3日に発表した路線価で福岡県は前年比4.5%上昇となり、都道府県の変動率で北海道(6.8%)に次ぐ2位の上昇幅を見せた。
九州は福岡だけではないと熊本が存在感を放っている。半導体受託生産の世界最大手である台湾積体電路製造(TSMC)が工場建設を進めていることで投資マネーが流入しているところに、TSMCは第2工場の建設も熊本県内にする方針を明らかとした。路線価は1月1日時点の評価だが、既に建設地に近い熊本・菊陽町は「光の森3丁目県道住吉熊本線」の標準基準額が前年比19.0%も上昇している。今後、企業立地や再開発が進む地区や大都市のベッドタウンで地価の〝切り上がり〟が加速するとみられる。工場周辺では住宅やホテル、物流施設、商業施設などの需要増大が地価を押し上げている。ソニーグループも半導体工場を建設する方針を明らかにした。熊本県の路線価の上昇率は2.3%上昇し、前年比1.7ポイント上がった。























