ニュースが分かる! Q&A 「ChatGPT」から「AGI」の世界へ AIは人間の仕事を奪うのか
住宅新報 2023年7月4日 号 12面
連載: ニュースが分かる!Q&A

友人A 米国・OpenAIが開発した対話型AI(人工知能)の「ChatGPT」をはじめとして、生成AI技術に注目が集まっている。
友人B 「ChatGPT」は、人の質問に対し、自然な会話調のテキスト(言語)文面で答える。生成AIは膨大なデータを学習する。言語だけの指示で画像や音声などもすぐに生成する。大学の活用では、東京大学や慶應義塾大学は教員の指示に基づくように指導している。芝浦工業大学や筑波大学では積極的な活用を推奨し、それぞれで活用に温度差がある。5月にアフターコールナビ(東京都江東区)が発表した企業経営者の「ChatGPT」の関心度調査の結果によると、セキュリティ面の不安要素から活用は2割にとどまる。ただ、情報収集の迅速化や業務の簡略化、生産性の向上、コストや人員の削減効果に期待感がある。われわれの仕事の場面では、これから欠かせない存在になっていきそうだ。
A 「ChatGPT」に対しては、最適な質問を投げかけないと、的確な回答が得られないらしいな。つまり人間側の〝質問力〟が問われている。コミュニケーション能力に長けている不動産業の従事者は、上手に使いこなしそうだ。ただ、「ChatGPT」が人間の仕事さえも奪っていくことにもなりそうだと言われている。
B 「ChatGPT」はテキストベースでの校正や修正、翻訳、要約などが得意分野となる。校正者や編集者、ライターのほか、コールセンター、将来的には税理士や社会保険労務士、弁護士もAIに仕事を奪われかねない。
A AIに仕事を奪われないように、人らしい能力を養い、学び、経験して実践する必要があるな。不動産業の従事者は、単なる情報の提供だけでなく、データを活用した〝提案力〟が求められる。しかし、これも「ChatGPT」の得意分野と言われる。
B 「ChatGPT」の活用が当たり前の時代になっていくことは確かだな。人間がAIに使われるのでなく、使いこなすような仕事を考えるべきだ。実は、米国・OpenAIでは「ChatGPT」の先を見据え、「AGI」(汎用型人工知能)を本来の目標に掲げている。これが実現すると、いよいよ人間の仕事が本格的に奪われていく。
A 更に進化するのか。
B 米国・OpenAIのサム・アルトマンCEOは、「(AGIは)一般的に人間よりも賢いAIシステム」と定義した。そもそもAIには、特定領域向けの「ChatGPT」などの「弱いAI」(特化型人工知能)と、「AGI」の「強いAI」(汎用型人工知能)に分類されている。「AGI」は、従来のAIよりも汎用性や自律性に富むAIとなる。従来タイプのAIは、学習用の膨大なデータを人間側が用意していた。しかし、汎用型人工知能は自ら学び、推論する能力も兼ね備えていく。人間のように考え、判断し、行動もする。例えば、映画「ターミネーター」や漫画「ドラえもん」の世界だな。未知の新しい領域や状況にも適応ができる。人間が抱える複雑な社会問題について、効率的で効果的な解決策を導き出していく存在になる。
A 激変する社会経済環境下で、従来タイプのAIでもデータを更新しないと対応できないからな。人間と同様に〝学び直し〟が必要になる。人間でも流行っている〝リスキリング〟に似ているな。
B 「AGI」は、既に海外のマイクロソフト、グーグルやIBM、国内も全脳アーキテクチャ・イニシアティブ(東京都台東区)やTeamAGI(東京都渋谷区)で研究が進む。技術的、倫理的な課題が残るが、「AGI」は数年先には実現される。今のZ世代が管理職や経営層を担う頃に、「AGI」と協働している世界が広がっているな。
A 世の中の旧態依然で、組織を私物化する無責任な責任者と、それに迎合するゴマすりで怠慢な太鼓持ちの子分たちが、日本の〝失われた30年〟を生んだ元凶ともいわれている。ろくに働かないそれらの人材は、早くAIに代替すべきだ。現状の「ChatGPT」のAIは、システムの構造上で〝知ったかぶり〟の真面目風を時折装うが、少なくとも〝仕事をするフリ〟だけで平気で給料をもらうほどまだ〝ズル賢く〟はない。






















