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スタンダード会員限定社説 土地白書・国民意識が急変 国民の資産形成の後押しを

住宅新報 2023年7月4日 号 2面

政策
社説 土地白書・国民意識が急変 国民の資産形成の後押しを

 今年の路線価では、標準宅地・評価基準額の対前年変動率の全国平均値が2年連続で上昇し、上昇率も1.5%と前年(0.5%)を上回った。下落した都道府県は前年より7減少の20で、うち1県を除いて下落幅も縮小。地価の上昇、回復が地方へと波及拡大していることが浮き彫りとなった。土地価格の安定は国民の資産形成に資する点で望ましい。しかしその国民の土地・不動産に対する意識はコロナ禍以降大きく変化し、先行きに暗い影を落としている。

 「23年版土地白書・国民の土地・不動産に関する意識」によると、「土地は預貯金や株式等に比べて有利な資産か」の質問に、「思わない」は28.1%に上り、「そう思う」は17.9%と93年以降最低水準に落ち込んだ。更に懸念されることは「どちらともいえない」(35.7%)と「わからない」(16.1%)がコロナ禍前に比べて著しく増加していることだ。2つの回答の合計値はコロナ前はほぼ30%前後で推移してきたが、以降は50%前後に跳ね上がっている。

 少子高齢化や「所有から利用へ」という時代の変化に加え、賃金停滞や年金不安、土地の取得・保有のコスト意識の高まり等が資産に対する国民の目をより厳しいものにしていると思われる。20年からは、面接聴取から郵送(更にオンライン回答併用)に調査手法が変更されたが、これらの影響は限定的とみられ、コロナ禍がもたらした土地・不動産に対する価値観の変化が顕在化したとみるべきだろう。生活基盤であり社会財でもある土地・不動産の資産としての評価が弱まっているとしたら、それはやがて不動産業にとってアゲインストの風となってくるだろう。

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