大東建託・LINK&Mオンライン対談 人材が輝く職場環境づくり 企業と従業員の相互理解・エンゲージメント向上へ 大東建託・人事部人材開発課課長・掛巣仁志氏 リンクアンドモチベーション・モチベーションクラウド事業部リーダー・井上雄貴氏
住宅新報 2023年5月16日 号 8面
――更なる業績の向上を。
掛巣 「社員が一層生き生きと働ける職場環境を実現したい。以前に実施していた従業員満足度調査だけでは、十分でないことが分かった。一人ひとりの意見を真摯に受け止め、企業風土の変革や組織改革に役立てるために、定量的に数値化できる重要な指標〝従業員エンゲージメント〟の向上に着目している」
井上 「当社提供サービスは、企業理念や経営・事業戦略などの従業員への浸透度合いが分かる。企業全体や上司の支援行動、所属組織の変革活動など、16分類・64項目の設問で各自が期待・満足度を評価する。ウェブサイトの20~30分程度の回答時間から企業の〝今〟を診断する。次なる変革活動に進みやすい」
――現状を診断する。
掛巣 「従業員が満足感を得ても、必ずしも生産性や業績の向上にはつながらない。単なる不満の解消では働く意欲に直結するわけでもない。求心力となる企業の存在意義を示すパーパスや目標とする姿のビジョンに従業員が共感し、意欲が高まる。企業に対する従業員の期待と満足の指標となる従業員エンゲージメントの向上が重要となる」
井上 「設問の回答を集計分析して最終的に、総合点の〝エンゲージメントスコア〟を表示する。グラフなどで企業全体や本社・支店、部署ごとの状況を可視化する。延べ1万社・300万人超の回答に基づくデータベースから得た〝偏差値〟に対する相対的な位置が分かる(写真(下))。
――相対的位置が分かる。
掛巣 「当社ホームページでは、当社の総合点の年次経過を公表している。偏差値を上回り、向上傾向にある。診断結果は、各部署にフィードバックしている。取り組みは端緒についたばかりだが、一方的に本社の思いや考えを伝えるのではない。全社的な課題は本社で主導するが、各職場の課題解消の答えは各職場にある」
井上 「企業、部署ごとの改善点や手法は一律ではない。多種多様にある。企業全体で、または部署に特有の改善点も当社サービスで判明する。診断結果をふまえて専門コンサルタントが個社や部署の特性に留意し、従業員エンゲージメントの向上を並走支援する」
――課題解消に向けて並走支援する。
掛巣 「診断結果の分析に加え、対策の立案や推進に向けた支援体制が充実している点を決め手として、21年11月に『モチベーションクラウド』を導入した。また独自に当社は、役職名では呼ばず、氏名に〝さん〟づけをする『さん―シャイン運動』を経営トップが主導している。働きがいある、働きやすい職場の更なる改善には経営・管理層のコミットメントが欠かせない」
井上 「それらの効果のある実践活動の結果で、大東建託グループは、当社が毎年開催する今年3月の表彰制度で受賞に輝いた。当社サービスは幅広い業界・業種の従業員数10人未満から1万人以上の企業で導入されている。20年以上培ったノウハウを元に、今後も各社の従業員エンゲージメントの向上を支援する」
――受賞に輝いた。
掛巣 「テレワークが普及している。仮に働く場に物理的な距離があっても、しっかりとマネジメントして働く意義や意欲を醸成し、同じ方向を向いて仕事に臨めれば、従業員エンゲージメントは向上すると考えている。外部環境の変化から、管理職は自身の現状のマネジメントが正しいのか悩んでいる。職場の優良事例の要因を全社で共有し始めており、前向きな方向性が見えてきた。人事担当として経営戦略と整合した人事戦略を推進する。競争優位を確立するため、人材が輝く職場環境づくりを重要視していく」


























