不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編190 保証人には建物の明け渡しの助力義務があるか?
住宅新報 2023年4月25日 号 19面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q 当社は、昨年借主が勤務している会社の社長(個人)を保証人にして建物賃貸借契約を締結したのですが、この借主がよく賃料を滞納するので、保証人から、「これ以上の滞納が続くようであれば、建物の明け渡しについても保証人として全責任を負います」という念書を差し入れてもらいました。このような念書は、法的に有効といえますか。
A 「明け渡し」の保証という部分については有効とはいえませんが、そこに至るまでの金銭的な保証については全責任を負うとしている部分、すなわち、「①主たる債務の元本、②主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金または損害賠償の額について、その全部に係る『極度額』を限度として、その履行の責任を負うとしている」部分については、法的に有効な念書と言えます(民法465条の2①)。
Q 保証人がそこまで金銭的な責任を負うというのならば、保証人に対し「明け渡し」についての責任も負わせてもよいのでは。






















