「地域創生と金融」慶應義塾大学 名誉教授 上山信一氏に聞く 起業家育成でイノベーション 地方都市は競争・戦略が欠かせず 全国的に衰退危機を認識すべき 横並び発想捨て戦略を 「焼き畑農業に似る誘致策に警鐘」 変貌しつつある大阪にヒント
住宅新報 2023年5月2日 号 11面
田邉 今回、特に「地域創生」についてどのように考えたらよいか、的を絞ってお話をうかがいたい。
上山 「地域」の姿は極めて多様だ。地方とはいっても県庁所在地といわゆる田舎はまったく状況が異なる。大都市でも東京は人口が増えているが他はそうではない。東京以外を一律に「地方」ととらえて元気にしようと「地方創生」と語ってみても意味がない。そもそも地方では中核都市を除くと「地方創生」どころか「持続可能性」が課題となっている。典型的には若者がどれだけ居つくか、公立高校を維持できるかといったようなことだ。
もちろん、地方でも努力して成果が上がっているところはある。だがその数は極めて少ない。そもそも世界はどんどん都市化している。世界人口の55%はすでに都市に暮らし、ますます都市への人口集中は進むと予想される。何もしなければ「地方」は衰退するという事実をまず認識すべきだ。























