国交省 ひととくらし研 「共感」可視化で融資担保へ
住宅新報 2023年2月28日 号 2面

国土交通省は2月20日、第4回「ひととくらしの未来研究会」を開き、地域活動等への〝共感〟を指標にしたファイナンスの活用の可能性を探った。事務局では、ファイナンス活用について第2回で議論した「京町家専用ローン」の特徴と論点を提示。評価機関を外部に持ち、行政と金融機関と第三セクター等が連携して取り組みを行う同ローンの横展開に向けて地域金融機関等へヒアリングを行ったとし、「地域価値向上には、土地だけでなく建物価値にも注目した融資は重要」や「融資を回収する観点からは保証会社の関与が不可欠。すべての金融機関が保証会社をグループ会社として持っているわけではない」など、展望や課題に関するコメントを共有した。
また、第2回で登壇したエンジョイワークスの福田和則社長が、事業に関わる人の参画や共感に関する度合いを可視化・数値化する「共感スコア」の取り組みについて説明。事業計画や資金調達など各フェーズにおけるイベント参加やウェブ閲覧状況等の行動データを収集し、その先に自治体や地域金融機関を巻き込み、事業の審査基準として活用していく構想を語った。福田社長は取り組みの場ができた後の運営段階でのデータ収集が不足していると課題を示す一方、「共感スコアの高い事業は事業運営がスムーズかつ収益性に優れるという経験値はある。事業の共感スコアとは別に、取り組みに積極的な個人のデータ蓄積も進めている」と述べ、別事業へ横展開する際の評価軸の一助になる可能性を指摘した。
同研究会アドバイザーの川人ゆかり氏は「共感スコアを個人に蓄積する発想は興味深い。別の地域やイベントでの〝主催者〟として新たな事業を起こし、循環が生まれる契機となる」と発言。同じくメンバーの後藤大輝氏は財団を設立し、「江戸長屋」認定構想を進める自身の取り組みを例に、「当財団が地主やオーナーから土地・不動産を預かり、ある種〝大地主〟としてそれらを担保にする仕組みができれば、金融機関に対する保証機能を担い、次の事業展開につなげていくことはできないか」などアイデアを披露した。
このほか、研究会後半では、スコアリングの先進事例としてマンション管理業協会が昨春スタートした「マンション管理適正評価制度」の現在地を紹介した。


























