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スタンダード会員限定「令和時代の賃貸ビジネス」 ~コンサルタント沖野元の視点~ 第18回 分譲賃貸の訴求力 ~ハードだけでなくソフトも~

総合
「令和時代の賃貸ビジネス」 ~コンサルタント沖野元の視点~ 第18回 分譲賃貸の訴求力 ~ハードだけでなくソフトも~

 今回は、お客様が分譲賃貸に求めるものについて考えてみたい。

 私の会社でも過去多数の分譲賃貸を取り扱ってきており、現在もそのいくつかを管理している。それらの特徴を挙げると、まず、いずれも都心の駅近にあり立地は申し分ない。事務所使用が可能なものやペット飼育が可能な物件もあり、賃貸条件を柔軟に設定できる。オートロック、エレベーター、防犯カメラが付いている上、日勤の管理人がおり管理がしっかりしている。これらを見るだけでも通常の賃貸マンションが勝てる要素は少ない。

 ましてやアパートに至っては比較の対象にもならない。もし同価格帯か少し高いくらいであれば、お客様は分譲賃貸を選ぶ可能性は高い。

 以前もどこかで書いたが、賃貸マンションが分譲マンションの管理から学ぶべきことは多い。例えば、分譲マンションにはいずれも掲示板が設置してあり、工事や清掃関係のお知らせを頻繁にしている。賃貸マンションでは掲示板を設置していないところもある上、設置していても古いお知らせがそのまま貼ってあったりと活用があまりされていないところもある。

 分譲マンションの自転車置き場では各自転車に専用のステッカーを貼って有料で管理しているところが多い。賃貸マンションではそこまでやっているところは少ない。

 また、分譲マンションで室内リフォームを行う際には管理規約で一定のルールが定められている。フローリングならL値(えるち)という遮音性能を示す値によって使用するフローリング材の指定がされている場合もある。これはお互いに一定レベルの遮音を保つためである。

 昨年、賃貸マンションにお住まいだったお客様より分譲マンション購入の相談をいただき、仲介した。その際にお客様は近くの物件を選ばれた。最寄り駅が同じなので、同じエリアとも言える。

 その理由を尋ねたところ、「賃貸に比べて入居者の質が良いから」という主旨の答えが返ってきてなるほどと思った。購入して自宅として住んでいる人が多い分譲マンションでは、管理についても自分ごととして捉えやすいということもあるのだろう。とすると分譲賃貸を選ぶお客様は通常の賃貸マンションにはないレベルの設備や仕様(ハード)の他に、そうした管理や入居者の質の部分(ソフト)を求めているところもあるのではないかと考えられる。

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 次回は引き続き分譲賃貸のオーナーとしてのベネフィット、そして分譲賃貸を仲介・管理する不動産業者の立場としてのメリット・デメリットや注意点について書いてみたい。

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【プロフィール】

 おきの・げん 日大大学院修了。不動産コンサルタント兼不動産系研究者。不動産実務検定講師。リーシングジャパン代表取締役。執筆・講演多数。

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