住宅市場悪化に備えよ 価格最高潮も需給変調 成約減の傾向が止まらず〝中古戦線に異変アリ〟
住宅新報 2022年11月15日 号 1面
人が生活する基本的な社会インフラとしての住まいに手が届かない。既に販売価格は一般サラリーマン世帯の購入意欲をそぐ水準に到達しており、特に東京は異常とも言うべき状況だ。その背景には実需の住宅であっても消費者が競って資産価値目線で物件を選択するようになったことも大きい。東京カンテイでは、マンション価格が年収の何倍になっているかを調べているが、21年の東京都を見ると、新築は15倍に迫る倍率となり、中古でも13倍を超えている。中古の全国平均の倍率は08年の調査開始以来、初めて6倍台に突入した。
不動産流通経営協会(FRK)の「不動産流通業に関する消費者動向調査」(首都圏)によれば、22年3月までの1年間で住宅を売却した世帯の58.4%と約6割が売却益を出している。同調査は、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)を対象に21年4月から22年3月31日までの間に購入した住宅の引き渡しを受けた世帯を対象に実施したもので、現在の住宅に住み替えた355世帯のうち、67%にあたる238世帯が前に住んでいた住宅を売却した。このうち購入額と売却額でプラスの売却差益が発生している世帯は58.4%(前年度比20.9ポイント増)と6割近くが〝もうかっている〟ことになる。500万円以下の割合が2割を超えて最も多いが、1000万円以上の差益を出した人も1割強存在している。
東京23区内に居住する40代の男性は、親が50年以上も前に建てた自宅を売却した。























