不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編178 妻は離婚後も借家に住み続けられるのか?
住宅新報 2022年10月4日 号 18面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q よくある話として、アパート住まいの夫婦が離婚した場合に、妻は生活のためにそのまま住み続けたいと希望し、夫のほうはアパートを出ていくのがほとんどです。そのような場合に、妻はそのままアパートに住み続けることはできるのでしょうか。
A 当然にはできません。しかし、実際には、借家人である夫が離婚に伴う財産分与としてその賃借権を妻に譲渡して出ていくと思いますので、そのような場合には、その賃借権とともに敷金等の返還請求権も譲渡されたものとして扱ってよいと思います。なぜならば、貸主の同意を得ないで行われた賃借権の譲渡は貸主に対する背信行為として契約解除の対象になり得るのですが(民法612条)、そのような事情がある場合には、その賃借権譲渡は背信性を欠き、有効であると解することができるからです(大阪地判昭和41年12月20日)。
Q そうすると、妻はその財産分与として譲り受けた賃借権を再婚後の夫に再譲渡することもできますね。






















