6月28日付で第53代国税庁長官に就任した。88年に旧大蔵省に入省し、主計局や国際局などを経験。国税の現場は94年以来、28年ぶり。「国税庁の使命は、納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現すること。納税者の理解と信頼が何よりも大切」と強調する。納税環境の整備に不断に取り組むと共に、適正な申告を行った納税者が不公平感を抱くことのないよう、悪質な納税者に対して組織を挙げて厳正な姿勢で対応する考えを示す。
来年10月に導入されるインボイス制度は、消費税の新しい仕入税額控除の方式。例えば、不動産賃貸業では大家が免税事業者である場合の影響などが想定される。 来年3月末を期限とする適格請求書発行事業者の登録申請促進に向けて「事業者の制度理解と事業実態に応じた準備を進められるよう各種説明会や事業者団体への講師派遣を実施している」。中小零細企業向けに消費税の基本的な仕組みから理解するための説明会を開くなど、今後も同制度の周知強化に努める考えだ。
富裕層や国際的な租税回避の手法の複雑・多様化について、「こうした動きを看過すれば課税の公平性を大きく損なう。国税局・税務署に専門の担当部署を設置するなど体制整備を図り、積極的に調査等を実施している」と断固たる姿勢を示す。また、国税当局のDX進展にも意欲的だ。「税務手続きは企業活動全般に深く結び付いているため、社会全体のデジタル化推進に貢献できる」と述べ、「納税者の利便性向上」と「課税・徴収の効率化・高度化」を2本柱に、税務手続きや事務運営の抜本的な見直しを進めていく。



























