古民家宿の物語 日本全国リノベーション 7 千葉県神崎町~椿ハウス (下) 宿泊所として今やるべきこと
住宅新報 2022年7月12日 号 11面

椿ハウスの外観
ささやかな人気継続
椿ハウスは18年に簡易宿泊所の許可を取って、宿業にも足を踏み入れた。コロナ禍になっても客は月に1組か2組ぐらいで多くはないが、コンスタントに続いている。最大8人まで泊まれ、一泊4万円くらいになるので十分だという。客層はファミリーが多く、庭でバーベキューを楽しむ。
他には、宿泊ではないが、撮影で使いたいというニーズもある。ドラマや映画、雑誌の撮影に利用する。
里山が評価の理由?
撮影や宿泊でこの場所が選ばれた理由は、里山の雰囲気が好まれたからだ。宿を含めた周辺環境も魅力なのだ。以前も桜のプロジェクトで大きな成果を上げている。椿ハウスの正面に、誰も管理していない雑木林があり、地元の所有者に草刈りして使わせてほしいと打診したところ、借り受けることができた。
活用するアイデアを仲間と考えて、草刈り後、桜の森をつくるプロジェクトを立ち上げた。SNS等で告知して、1本1万円の桜オーナーを募集したところ36人の応募があり、小さな桜の苗木を植える植樹祭をした。
古民家を軸に地域全体へ
コロナ禍以降、イベントは一切していないが、現在、椿さん自身で地道に里山づくりを続けている。区議会議員を引退して、週の半分はここにいる。20年には空き地にブルーベリーを200本ぐらい植えたそうだ。ブルーベリーは一番手間がかからない農産物で、忙しいのは収穫の夏ぐらい。また収穫体験という商品にもしやすい。
耕作放棄地になっていた土地の草を刈り、農地にしたことで、里山の風景が良くなってきた。椿ハウスから徒歩15分ぐらいの散歩道が気持ち良い。最近では静かな場所を求めてソロキャンパーもやって来るようになった。
このような古民家を軸にした活動をしていたところ、近隣からの物件活用の相談が増えたという椿さん。古民家のオーナーから、空き家になっているので、なんとかしたいという話も舞い込んでくるようになった。実際に宿として立ち上がった物件もいくつか出てきた。点から面に発展し、千葉県の神崎町、佐原、潮来、北総水郷エリアのムーブメントになりつつある。
宿=「椿ハウス」
住所=千葉県香取郡神崎町
ウリ=文化が体験できる 企画が多数






















