物流不動産ビジネス ケーススタディ オフィス・店舗の可能性(1) 物流関連ニーズに応える 倉庫ドクター・コンサルの現場から 第2回 イーソーコ総合研究所 代表取締役 出村亜希子
住宅新報 2022年5月17日 号 3面

新築・駅直結・ハイクラスといった競争力のあるオフィス物件の供給や、急激なリモートワークの浸透によるオフィスのダウンサイジングなどにより、長く低水準で推移していたオフィス物件の空室率が上昇しました。特に築古オフィス物件で逆風が吹いています。オフィスや店舗に対するオルタナティブ(代案、主流な方法に変わる新しいもの)な提案として、物流不動産的な要素を取り込むことで成約に結び付けた事例を紹介していきます。
今回は、物流関連用途への活用事例です。ポイントは、物流の構造変化です。今日、EC(電子商取引)やフードデリバリーなど物流サービスの多様化が進み、日常生活にも深く浸透してきました。従来の物流は大規模なBtoBが占めていたのに比べ、昨今の物流はBtoC、あるいはCtoCの割合が増えて「多頻度小口化」が進んでいます。国内人口は減少に転じ物流の総量も減少傾向ですが、サービスが高度化し物流網がきめ細かになっているのです。
物流ニーズの変化とそれを実現可能にしたテクノロジーの進化により、物流網は従来の「ハブ&スポーク」から「フィジカルインターネット」へと変わりつつあります。「フィジカルインターネット」とは、倉庫やトラックのシェアリング及びネットワーク化によって、効率的な輸送を実現する革新的な物流システムを指します。こうした流れをけん引しているのは、新たな物流プラットフォーマーです。






















