金融緩和を柱とする経済政策のもと分譲マンション価格は上がり続けた。「13年10月からマンション価格は下がらないと言い続けてきた」とし、ちまたの五輪後に価格は暴落する、新型コロナ感染影響により需要が減退して価格が暴落する、といった市況観とは距離を置いてきた。だが、「暴落記事の連発に飽きたことも相まって一般消費者はマンションに関する関心も下がっているのではないか。価格がまだまだ上がるとの見方はそろそろ終わりだろう。価格上昇機運に陰りが見える。高値では売りづらい環境になってきた」と潮目の変化を実感する。
そう感じ始めたのはロシアがウクライナに侵攻する前の今年1月からだ。販売現場で売れ行きに下向きの空気感を感じ取ったという。もちろん、暴落説を唱えているわけではなく値崩れするわけでもないとの分析だ。買い手出現をじっくり待つスタイルに変わり、価格下押し圧力は必要以上にかからない。「分譲マンションは投資主主体の相場から実需層が盛り返す相場へと反転する」と見通す。つまり、実需層が主体の市場に転換すれば、販売価格の平均値が下がるとの見立てをする。
春商戦で郊外販売が増えれば今年6月ごろに首都圏の平均価格は5000万円台に下がってもおかしくないと読む。財閥系は都心にとどまらず郊外の大規模マンション供給で存在感を出している。「住友不動産は相場を読み解くのを得意とするが、郊外に積極的に動いている。長谷工グループが得意とする郊外戦略も注目を集めている」というのが現状認識だ。郊外で供給が進めば22年の新規供給戸数は前年を上回る。富裕層向けと違い実需向けは「不安な時代ほど売れるものだ」との持論も展開する。



























