不動産取引現場での意外な誤解 売買編170 昔からの古い温泉地はもともと共有だった?
住宅新報 2022年2月22日 号 23面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q 前々回の共有に関する全体像を見ていて、昔からの温泉地が共有の一形態としての「総有地」のようなものだったという記述を思い出しました。
A それは、たぶんその当時の記述の中で、温泉地についての歴史的な認識としての入会権的な性質を述べたのだと思います。というのも、温泉権についても、明治5年の地租改正によってその土地の私的所有が認められたのですが、その後の明治民法の成立までは、土地の所有権が地下に及ぶということを明確にしていなかったために(民法207条)、温泉については、「自然に湧くものはみなのもの」という考え方で、その温泉の利用や管理を地域社会集団(部落集団)の総有的な支配の下に行っていたからです(渡辺洋三著『温泉権論』御茶の水書房、16ページ)。
Q そうすると、その明治民法の制定によって、温泉地の支配権というものが議論されたということですね。






















