不動産取引現場での意外な誤解 売買編163 法定相続と遺言の優劣に関する法改正とは?
住宅新報 2022年1月4日 号 21面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q 前回、「共有物分割」の1つの方法として、裁判所による「競売」の方法が紹介されていましたが、裁判所による分割はもともと「現物分割」が原則だったのではありませんか。
A はい。しかし、前回にも申し上げた通り、現物分割をすると、その財産的価値を著しく損なうことが多く、そのために民法も競売を認めているのです。したがって、最高裁もその後の判断で、そうした事情がある場合には、共有者の1人が単独所有者となり、他の共有者の持分の価格を賠償するという「全面的価格賠償」の方法も認めることにしましたし(最判平成8年10月31日)、令和3年4月21日の民法改正でその旨の明文化もされました(民法258条)。
Q ところで、共有の相続物件については、よく聞く話として、遺産分割協議の前に共有者の1人が勝手に自己の単独名義にした上で、それを売却してしまうということを聞きます。このような場合には、その登記を原状に回復させることはできますよね。






















