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スタンダード会員限定ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 187 ADRが実現する〝後味の良い〟解決 日本不動産仲裁機構

住宅新報 2021年10月19日 号 10面

連載: ADRの現場から

総合

 21年9月16日、広く消費者からのトラブル相談を受け付けている独立行政法人国民生活センターは、同センターが実施しているADRについての報告を行いました。こちらによると、商品別に見て、申立てのあった事案で一番件数が多いのは「金融・保険サービス」についてであり、全体の17%を占めています。不動産・建築に関する内容としては、「土地・建物・設備」と「工事・建築・加工」を合わせて全体の約8.4%を占めています。

 また、和解に至った不動産・建築関連の事案としては、「住宅設備の設置工事に関する紛争」が公開されており、これは賃貸住宅におけるエアコン設備の設置に関する事例となっています。内容を要約すると、エアコンの室内機が壁から落ちてしまったため、入居者が施工不良の可能性を理由に、設置業者に補修費用(12万円)の補填を求めたものでした。結果としては、半額の6万円を事業者が支払うことで和解となったのですが、このADRによる解決は、事業者にとって、必要以上にトラブル対応を長引かせることを防ぐという意義のあるものでしょう。ここで、改めてADRの特徴について紹介します。

 ADRは、時間の掛かる裁判とは異なり、簡易・柔軟・迅速というところに特徴があります。法律論と共に真実究明に向かうのであれば裁判を選択すべきであって、あえてそれを避けて選ばれた「簡単な手続き」がADRなのです。「紛争を簡単に、かつ手早く解決する」ことにその本質があります。

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