復興を契機とした屋外型レジャー・観光施設 行動変容受け、活況見せる 一般財団法人日本不動産研究所 ニューノーマル最前線 不動産の〝変〟と〝不変〟 第18回 宮城県名取市
住宅新報 2021年9月14日 号 12面
連載: ニューノーマル最前線
東日本大震災による津波の被害が大きかった宮城県南部の沿岸地域で屋外型レジャー・観光施設の開業が相次いでいる。19年4月には亘理町にマリンスポーツ施設「B&G海洋センター」が、21年4月には仙台市若林区に体験型農園「JRフルーツパークあらはま」がオープンしたほか、特に目立った動きを見せているのが仙台市の南に隣接する名取市の閖上(ゆりあげ)地区である。
全国有数の赤貝の産地としても知られる閖上地区は、古くから港町として栄えてきたが、東日本大震災の際、8メートルを超える津波がこの地域を襲った。沿岸から1キロ以内の木造住宅の大半が流失し、多くの方が亡くなるなど甚大な被害を受けた閖上地区は、その後、かさ上げ工事を伴う現地再建型の復興が進められてきた。14年には震災で一時中断していた「ゆりあげ港朝市」が再開し、18年には貞山運河を巡る「ゆりあげ周遊船」の運航が開始された。19年には青森県八戸市から福島県相馬市までをつなぐ「みちのく潮風トレイル」の拠点「名取トレイルセンター」やセーリングの拠点「閖上ヨットハーバー」のほか、名取川沿いの堤防に商業施設「かわまちてらす閖上」が立て続けにオープンした。更に、20年10月には自転車レクリエーション施設のほか、スケート場等を備える「名取市サイクルスポーツセンター」が再建された。
これらの屋外型レジャー・観光施設は、コロナ下においても比較的にぎわいを見せており、外出自粛要請等を受けて利用客の一時的な減少はあったものの、前述の名取市サイクルスポーツセンターでは、オープン8カ月後の今年5月には早くも利用者が10万人を超えるなど人気は堅調で、閖上地区に新たなにぎわいを生み出している。























