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プレミアム会員限定「除却認定基準」年内施行 老朽化マンション対策が加速

住宅新報 2021年9月7日 号 2面

政策

 ストック活用に向けて、老朽化マンションの適正管理および建て替えに向けた対応が進む。国土交通省は8月27日、マンション建替え円滑化法で拡充された除却の必要性に係る認定の基準(要除却認定基準)について議論する第3回有識者検討会(座長:深尾精一首都大学東京名誉教授)を開催。今年12月中に同認定基準の施行を目指すと共に、円滑な運用に向けて実務マニュアルを作成する。

 同検討会では、これまで「火災安全性」「外壁等剝落危険性」「配管設備腐食等」「バリアフリー」という4つの類型基準案について議論。更にパブリックコメント(6月24日~7月26日)を実施し、計16の個人・団体から27件の意見を得た。3回目を迎えた同検討会では、このパブコメにおける主な意見と同省の対応方針を説明した。

 各類型基準に関する意見は11件。例えば、火災安全性に関して「既存不適格建築物を認定の対象とするか」という意見に対し、同省では「申請を行う管理組合、審査を行う地方公共団体の双方にとって負担が大きいため、要除却認定の基準上は求めない」という考えを示した。

 認定基準の該当性を判断する調査資格者については12件の意見が出された。「2万人以上登録されている既存住宅状況調査技術者を活用」「同等以上の知識・経験を有すると認められる者は削除すべき」という意見を受けて、同省では「マンションの将来像の検討と同基準への該当性調査の一体的な実施を促進することを念頭に、当面は建築士に限定して運用すること」とした。また、現状の既存住宅状況調査が戸建て中心である点などを踏まえ、拡充した要除却認定基準等に関する講習会を実施していく考えを示した。マンション建て替え等に関する専門知識を有した人材育成のため、建築士以外も受講対象として想定する。

実務Mで円滑運用へ

 このほか、事務局からパブコメを反映した要除却認定基準案と、運用の考え方を解説する実務マニュアルの骨子案が示された。実務マニュアルについては、建物等の調査・診断方法やマンション管理組合等による申請手続きの方法、特定行政庁による審査手順等を、写真・図表を用いながら具体的に解説することにより、要除却認定の実務を円滑化させる狙いがある。

 委員からは、マニュアルの方向性について「除却の先の適切な改修工事や建て替えにつなげていくという将来像と、除却の前にはマンション管理組合による合意形成の必要がある点の明示が必要」と指摘。深尾座長も「住宅局としてストック活用を方針として示している。スクラップアンドビルドの推進と認識されないような発信が重要」と述べた。

 結びに住宅局参事官の矢吹周平氏は「要除却という新しいチャレンジに多くの知見、助言をいただいた。これはストック活用の一手法であり、マンション管理の適正化と両輪である点を念頭に置き、より良い住環境をつくっていくことが大切」と述べた。

 今後は、省令、告示を含め、今年12月の施行を目指して調整する。また、実務マニュアルの作成も別途進めていく。

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