住宅用の断熱材には多くの種類があり、それぞれ高性能をうたっています。最近は消費者の嗜好の変化が顕著で、いわゆる「意識高い系」の建築家やクライアントはケミカル系断熱材を避ける傾向があります。また、ハウスメーカーなども商品価値を上げる意味から、若干コストアップになっても環境負荷の少ない、リサイクル性に優れた断熱材を選ぶケースが増えています。そこで、今回は注目の天然系と非ケミカル断熱材についてです。
コスト抜群のグラスウール 住宅用の断熱材で最も使われているのはグラスウール断熱材です。価格と性能のバランスが良く、比較的デメリットが少ないことが広く受け入れられている理由です。ガラスを綿状の繊維に加工したもので、原材料の85%はリサイクルガラスです。弱点は湿気に弱いことで、防湿層がキッチリと施工されていれば問題ありません。一応非ケミカルに分類されますが、製品によっては撥水剤や化学的な接着剤を含有しているものもあります。断熱材の中では抜群のコストパフォーマンスを持っています。
羊毛はセーターや毛布など、我々の生活に馴染みのある素材です。この羊毛を70%以上含み、シート状に加工したのが羊毛断熱材です。羊毛は天然素材であり、羊の体温を守るために繊維が複雑に絡み合い、分厚い空気層を形成しています。気温と湿度に水分含有量を合わせる調湿機能も持っています。ただし、羊毛だけでは沈下を起こすなどの欠点があり、構造繊維としてポリエステルなどが30%程度使われています。























