目指せ、2拠点生活! 広島・音戸の瀬戸で古民家再生 20 リノベーション工事はタフである(6) 金融機関から助け舟
住宅新報 2021年7月6日 号 13面

屋上テラスが原因の雨漏りに、その周辺をカバーする
古民家はおすすめできない
前回は、雨漏り修理のために工事を中止した話だった。中止の決定が19年の9月で、同年10月に想定外の雨漏り工事を優先したため、予算が不足して工事再開のめどが立たない事態に陥ったのだ。つくづく古民家のリノベーションは難しいと感じた。
だから古民家リノベーションは、あまり人にはおすすめできないというのが本音で、リスクが高いことを前提としてほしい。今回のように想定外の事態が発生して、予算が次々と積み上がってしまうのだ。
予算不足に沈む
収益性を前提にした古民家再生は、ある程度のクオリティまでリノベーションして、かつ予算内に抑える必要がある。ところが、例えば床を剝がして、初めて土台の傷み具合が分かり、補修にどの程度かける必要があるかが分かる。もっとも床を剝がすのは、購入して初めてできるわけで、内見の時点では誰も分からない。それは売主さんでさえ。更に天井裏に入ると、蜂の巣があって驚いたが、幸い、蜂たちは移動した後だったので、面倒な駆除作業はなかった。
打開策に向けて、金融機関に融資の相談をしたが、これ以上は難しいという回答だった。都内の近所の取引先の信用金庫にも相談したが、広島の物件なので、融資は無理との回答。一方、広島県の呉市にある信用金庫を地元の有力者に紹介いただき、融資の件を相談したが、本社が東京だから無理との回答。糸口が見えないまま、20年が明けた。
パンで起死回生
そして再度、日本政策金融公庫に相談したところ、妙案を授かることができた。もともと自家製パンの製造販売も検討している話はしていたものの、事業計画書には売り上げ予想に入れていなかった。それを加えて、売り上げ目標を増額するとなれば、いくらか追加融資が可能だというのだ。早速計算して、繰り入れしたところ、雨漏り修理代相当を借り入れできた。
いよいよ3月の完成を目指し、1月末に工事が再開したのだった。
ところが今度は、新型コロナウイルスが世界中で騒ぎとなり、暗雲が立ち込めてきた。オープンに向けて多難が続くのであった。






















