不動産現場での意外な誤解 売買編150 不動産の買取仲介における仮登記の移転とは?
住宅新報 2021年5月4日 号 11面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 前回、二重売買を防止するための仮登記の例として、所有権移転請求権仮登記(2号仮登記)が取り上げられていましたが、その所有権移転請求権を移転する仮登記、あるいはその移転請求権を更に移転する請求権の仮登記もあると聞いています。これらはどのように違うのでしょうか。
A 前者は、所有権移転請求権という請求権自体を移転する登記で、後者は所有権移転請求権という請求権の移転請求権を保全する登記です。したがって、前者は、その所有権移転請求権の移転ですから、その仮登記の譲受人には所有権移転請求権自体が移転することになり、譲受人は、所有権登記名義人に対し、直接に仮登記に基づく本登記を請求することができます。
これに対し、後者は、仮登記の譲受人には所有権移転請求権自体が移転するわけではなく、仮登記権者が有する所有権移転請求権の移転請求権(請求権をよこせという請求権)を有するに過ぎません。したがって、後者の仮登記を本登記にするためには、まず最初に、仮登記権者と仮登記の譲受人との間で所有権移転請求権の請求権自体を移転する本登記(付記の本登記)をした上で、所有権登記名義人と仮登記の譲受人との間で、所有権移転の本登記(仮登記に基づく本登記=所有権移転登記)にすることになります。






















