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スタンダード会員限定改正民法施行1年、見えてきた課題 監修・東京グリーン法律事務所 弁護士 伊豆 隆義 ▶(5) 賃料不払いと解除

住宅新報 2021年5月4日 号 3面

総合
桑原健修弁護士

桑原健修弁護士

 賃貸借契約を終了して、明け渡しをするためには、契約解除が必要であり、賃料の不払いは、賃借人の債務不履行ですので、解除事由に当たるようにも思われます。ただこの点は、改正前から、民法の解釈として、「信頼関係が破壊された」場合のみ解除可能とするのが判例でした。

 新法の催告による解除(541条)は、債務の不履行があり、催告後相当期間が経過したことにより認められるものです(541条本文)が、相当期間経過時における債務の不履行が契約および取引上の社会通念に照らして軽微であるときには解除できないと明示しました(同条但書)。旧法下での解釈で認められていた賃貸人と賃借人間における信頼関係が破壊されていないと認められる事情がある場合には、解除は認められないとの考え方が、「軽微性」判断で用いられることになります。

 この点過去の裁判例では、賃料不払いの期間が1、2カ月の場合では解除が認められず、3カ月以上の場合には、解除が認められることが多いと思われます。

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