改正民法施行1年、見えてきた課題 監修・東京グリーン法律事務所 弁護士 伊豆 隆義 ▶(2) 表明保証と契約不適合責任
住宅新報 2021年4月13日 号 3面

伊豆隆義弁護士
新法では、旧法下の瑕疵担保責任は、目的物が契約に適合しない場合の債務不履行責任の特則とされ、要件については旧法の「隠れた瑕疵(かし)」が「目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき」と改正され、効果についても、買主は旧法の損害賠償請求、解除に加え、追完請求(修補請求)もできるようになりました。
ところで旧法時代から、瑕疵担保責任を免責しつつ、別途、特定事項につき瑕疵のないことについて売主が表明保証した上で、保証違反の場合に損害賠償を負うとする契約例がありました。これは、何が隠れた瑕疵に当たるかについての予見がしづらいことから(逆に一般人が予見できるような「瑕疵」は「隠れた」とは言えない場合もあり得ました)、あらかじめ表明保証という形で明示し、効果においても表明事項に反している場合の損害賠償のみとするのか、解除まで認めるのかを当事者の合意で契約の内容として、リスクを明らかにし、かつ定量化しようとしたものと思われます。
このような表明保証条項は、分かりやすくも見えることから、企業間取引一般に広がり、条項のつくりとしては、瑕疵担保責任を免責しない例も見られるようになりました。「瑕疵」といえる事実を表明保証事項に限定しようとする狙いがあったとも思われます。






















