点検 不動産利活用 持続可能社会への取り組み 一般財団法人 日本不動産研究所 第43回 京町家の保全、承継を支援する 京都府京都市 町並みが魅力を高める
住宅新報 2021年3月16日 号 14面
連載: 点検 不動産利活用
京都市は、平安時代から、明治天皇が東京に行幸するまでの長らくの間、日本の首都が置かれた都市である。また、第2次世界大戦の空襲被害を免れたこともあり、歴史上貴重な神社仏閣、史跡等がそのまま現存し、市内のあちこちに古都というにふさわしい歴史的風情が残されている。京町家もその一つであり、市内を見渡すと、まるで過去の時代にタイムスリップしたかのような趣のある建物を確認することができる。
京町家とは、定義も様々であり、統一された見解はないが、建築基準法施行(1950年)以前に建築された木造建築物で、「うなぎの寝床」と言われるような奥行きが長い敷地に「伝統軸組構法」と呼ばれる伝統的な構造で建てられた平入りの屋根や通り庭、京格子など特徴のある形態または意匠を有する建物である。
市内には、約4万棟の京町家が存すると言われているが、京町家の維持には多額のコストがかかること、所有者の高齢化などにより、年間約2%の割合で滅失が進行しており、歴史都市・京都のアイデンティティを脅かす重大な危機となっている。























