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スタンダード会員限定相続法改正と不動産 最終回 遺留分侵害額請求権 (下) 全国貸地貸家協会専務理事・耶馬台コーポレーション社長 宮地忠継

住宅新報 2021年3月9日 号 21面

総合
相続法改正と不動産 最終回 遺留分侵害額請求権 (下) 全国貸地貸家協会専務理事・耶馬台コーポレーション社長 宮地忠継

改正の背景には高齢化も 雄二は今後の方針を考えるため、改めて不動産屋の藤田に会った。すると藤田が言った。「実は、民法が改正されて、遺留分は金でしか請求できなくなった」と。雄二は、思い描いていたことが一気に吹き飛ばされた気がした。「そういうことは、早く教えてくれよ」と藤田を恨んだ。以前は不動産に対する持ち分を持てたのが、法律改正で現金での請求に変わったというのである。

 しかし、もうしょうがない。雄二は3000万円を宏に請求する。郁子も2000万円を請求できる。宏に現金がない場合、裁判所に支払い期限について駆け込む手はあるのだが、時間がかかる(新民法1047条第5項)。宏は追い詰められ、緑が丘のアパートを売らざるを得なくなった。

 そこで、雄二は不動産屋の藤田を宏のところにやった。「ちょっと市況が悪くなっているので急いで売らなければなりません」と言って、不動産業者はこの物件を7500万円と査定していたが、結局5000万円で売ることになった。雄二は不満足ながら、何かが一つ終わったと感じた。

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