目指せ、2拠点生活! 広島・音戸の瀬戸で古民家再生 4 なぜに音戸の瀬戸へ(4) 空き家問題が突きつけるもの
住宅新報 2021年2月2日 号 9面

鹿島にあるかつての段々畑は、インカの遺跡のように石垣が美しい
瀬戸内海の惨状
18年11月の「ひろしま里山ウェーブ」視察ツアーでは、音戸から倉橋島の桂が浜を経て、更に20分ぐらい行き、橋を渡って鹿島という小さな島を訪ねた。海沿いの集落があり、その奥には石垣の段々畑がある。かつてはみかん畑だったが、耕作放棄地になり、石段があるのみの景色だ。まるで遺跡のような風情。その周辺の空き家が並び、いくつかは、既に朽ちかけていた。部外者を寄せ付けない、ある種の誇りと諦観が満ちていて、生活と廃墟が同居するような「暮らしのマチュピチュ」が展開されていた。
瀬戸内海の離島にあるたくさんの空き家を見て、価値観が大きく変わった。私は海外の約40カ国を訪ねたことがあり、相対的にも日本は先進国というイメージだったが、それが崩れ去った瞬間だった。






















