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プレミアム会員限定住宅分野 新たな標準設備の開発進む コロナ禍の新商品や新機能

住宅新報 2021年1月5日 号 23面

総合
  • 大和ハウス工業のテレワーク提案。防音性仕様のクローズド空間「快適ワークプレイス」(左)と、セミクローズ空間「つながりワークピット」

    1 / 5大和ハウス工業のテレワーク提案。防音性仕様のクローズド空間「快適ワークプレイス」(左)と、セミクローズ空間「つながりワークピット」

  • 大和ハウス工業のテレワーク提案。防音性仕様のクローズド空間「快適ワークプレイス」(左)と、セミクローズ空間「つながりワークピット」

    2 / 5大和ハウス工業のテレワーク提案。防音性仕様のクローズド空間「快適ワークプレイス」(左)と、セミクローズ空間「つながりワークピット」

  • ミサワホームの耐震木造住宅「シーズンエム」で採用された「タッチレス水栓」

    3 / 5ミサワホームの耐震木造住宅「シーズンエム」で採用された「タッチレス水栓」

  • ミサワホームの耐震木造住宅「シーズンエム」で採用された食料備蓄スペースの「ローリングストック収納」

    4 / 5ミサワホームの耐震木造住宅「シーズンエム」で採用された食料備蓄スペースの「ローリングストック収納」

  • 住宅分野 新たな標準設備の開発進む コロナ禍の新商品や新機能

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テレワークスペース

 密な社内勤務や通勤による感染防止のため、急速に在宅勤務やテレワークが広がり、テレワークスタイルのプラン提案はほぼ必須となった。

 大和ハウス工業は20年6月からテレワークスタイルのプラン提案を開始。防音性の高いクローズド空間「快適ワークプレイス」と、家族の気配を感じ、子供を見守りながら仕事に取り組めるセミクローズ空間「つながりワークピット」の2つを用意した。また、三井ホームが同7月に販売した戸建て新商品「シュシュクール」でも、共働き世帯向けの「TPOワークスペース」を設けている。

 アンケート調査などから、男性は防音性の高いクローズド空間で集中して仕事をしたい人が多く、女性は子供にも気を配りたい人が多いという、男女によって希望するタイプが異なることを反映している。

空調・換気システム

ゾーンニング

 自宅での空気感染を防ぐことを目的に、各社の空調や換気システムの開発が進んだ。三菱地所ホームは、20年10月に医療機器メーカー大手の日機装と共同開発した全館空調システム「新・エアロテック-UV」を発表。

 「新・エアロテック-UV」は、従来の全館空調「エアロテック」のダクト部に日機装の深紫外線LEDとエキスパンド光触媒フィルターで構成される「新・UVクリーンユニット」を組み込んだシステム。紫外線照射と光触媒作用で、ダクト内を通過する空気内の新型コロナウイルスを不活化させ、臭気、アレル物質をまとめて除去・消臭する。

 薬品を使わずに館内の空気をクリーンにでき、長寿命の深紫外線LEDは、10年間機器交換の必要がなく、年1回フィルター洗浄も簡単にできる点がメリットだ。

 積水ハウスは、20年12月にウイルスや花粉など住まいの汚染物質に配慮し、新しい生活様式に対応する戸建て住宅の次世代室内環境システム「SMART-ECS (スマート イクス)」の販売を開始した。窓開け換気だけに頼ることなく、温度変化を抑えながら換気・空気清浄を実現するシステムだ。

 既存の熱交換型換気システム「アメニティー換気システムⅣ」や天井付空気清浄機「エアミー」を組み合わせ、玄関などの非生活空間を風下になるように「換気ゾーニング」で設計する。加えて「タッチレス設備」「抗ウイルス建材」のアイテム、家庭内感染の防止に配慮した「自宅療養配慮プラン」などのプランニングも併せて行っている。

 三菱地所ホームは、従来の全館空調システムにウイルス対策機能を追加し、機能を強化した。積水ハウスは既存の換気・空気清浄システムの組み合わせとゾーンニング、追加アイテムやプランニング提案で、機能の相乗効果を生み出している。共に完全な新技術による新商品ではないが、急速に広がった自宅でのウイルス感染への不安に対して、迅速に対応している。

抗ウイルス部材やアイテム

 抗ウイルス仕様の部材も開発が進んだ。20年8月に日本ハウスホールディングスが檜の家・ZEHの家快適住宅全シリーズにウイルス感染の抑制効果が期待できる建材資材等を標準採用し、「抗ウイルス・抗菌」対応住宅を発売した。

 20年11月に大和ハウス工業は、「抗ウイルス・きれい空気提案」を開始。床や壁、カーテン、家具、天井まで家中を抗ウイルス化する「吸着性光触媒コーティング」と、換気と空気清浄ができる「空気浄化ef」を組み合わせた提案を開始した。

 ミサワホームは、20年12月に発売を開始した耐震木造住宅「MJWood」ブランドの新商品「Season m(シーズンエム)」にウイルス対策の「タッチレス水栓」、抗ウイルス効果のある壁紙や抗菌仕様のフローリングを採用している。また、食料備蓄スペースの「ローリングストック収納」も備えた。

 21年2月には、パナソニックが表面に無機抗ウイルス剤を施した床材3タイプを発売開始する。

住む人の免疫力を向上

 ヤマダホームズは、室内のイオンバランスを改善し、森林浴のような住環境を実現し、快眠などにつなげることで人の免疫力を高めることを証明した。抗菌・抗ウイルスやゾーンの設計と併せて、免疫力向上を商品化した「NEXIS(ネクシス)抗菌プラス」をウィズコロナの提案商品として展開している。

 このほか、宅配ボックス、玄関での手洗い場などもコロナ禍で普及が広がったといえる。

開発商品の今後

 新型コロナウイルスが収束しても、他のウイルスが猛威を振るう可能性がゼロではない以上、コロナ禍で開発された多くの商品や機能は標準化され、定着していくだろう。「戦争は発明の母」という言葉があるが、コロナ禍は結果として新たな商品開発のきっかけとなったといえる。

 同時に、テレワークの一般化は、在宅時間の増加と共に自宅で家族と過ごす時間が増え、これまでの通勤を前提とした駅までの利便性に加えて、住宅の広さや空間の使い方により目を向けるようになった。

 以前からの開発が進められていたものもあるだろうが、3、4月以降のわずか9カ月程度でこれだけの新商品や新提案が生まれたのは、各メーカーの技術力の高さの証明であり、かつ、それがなければ顧客から選ばれないという競争原理が大きく働いている。 開発された商品や機能は、コロナ禍で苦しむ海外各国でも必要とされるものであり、日本のメーカーの商品や提案が世界に広がる可能性を秘めている。

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