倉庫リノベーション ここがポイント! (9) トイレ・水まわりの集客力
住宅新報 2020年12月15日 号 10面

出村亜希子氏
倉庫物件の代表的な魅力は、言うまでもなく空間の大きさです。しかしこの大空間は荷物保管を目的としているため、人の滞在を前提とした設計・構造にはなっておらず、インフラ設備が足りていないことが多くあります。トイレもしかり、リノベーションを必要とする倉庫が建てられた時代の物流業界は男性の世界ですから、女性用トイレがない倉庫も珍しくありません。でも倉庫のトイレ事情が遅れているというのは、もはや過去の見方。トイレの充実は物流施設で働く女性従業員の募集に直結するため、最新の物流施設ではもっとも重視されている設備のひとつとなっています。一流ホテルさながらのトイレを備えている物流施設もあります。
特に女性はメイク直しなどトイレで過ごす時間が多く、その充実は仕事の効率やモチベーションアップにもつながるといわれています。洗面台に小物置きを取り付けたり、化粧台を設けたり、全身鏡を設置するなどといった施策は既にセオリーになりつつあります。
私たちが管理している物件にも、男性用トイレが偶数階、女性用トイレが奇数階と分かれている倉庫ビルがありました。各フロアに男女トイレを整備したところ、またたくまに満床になりました。物件の内見時、トイレについて熱心に聞くお客様は多くないかもしれません。しかし必ずチェックしているのがトイレです。どんな用途の建物でも、トイレの清潔さや快適さが物件選定の大きな一要素になっていることは間違いありません。女性が働く企業を誘致するのであればなおさら、必ずリーシングに直結します。






















