賃貸住宅研究のPJ始動 住宅改良開発公社 可能性探り、事業参画も視野に
住宅新報 2020年12月8日 号 3面
今回のシンポジウムは同プロジェクトの取り組み第1弾の位置付け。開会のあいさつで生亀理事長は「当公社の中心的な業務は賃貸住宅オーナーへのサポート。暮らしや働き方、地域、街といった関わりの中で賃貸住宅のあり方や役割、可能性をしっかりと整理・把握し、提示すべきという問題意識のもと、『あしたの賃貸プロジェクト』をスタートさせた」と述べた。
同公社住まい・まち研究所の松本眞理所長は賃貸住宅における入居者の高齢化や独居化、国際水準・国内持ち家との広さの比較、供給状況やニーズの分析を紹介。「コミュニティや家族のあり方、少しでも借りやすい賃貸住宅の供給のあり方を模索したい。自由度が高い、企画しやすい賃貸住宅でバリエーションの幅を広げたい。様々な住み方の可能性を賃貸住宅で受け止めることができるのではないか」と述べ、同プロジェクト開始の動機付けを説明した。
同プロジェクトでは先駆的な取り組み、社会問題・ニーズの調査・研究、ビジネスモデルの検討、ワークショップやシンポジウムの開催を行っていく方針だ。松本所長は「入居者が幸せに暮らせる賃貸住宅を一つずつ増やしていく活動を応援していきたい。更に、企画や事業への参画も目指す」と抱負を述べた。
今回のシンポジウムでは、東京大学大学院の大月敏雄教授、ブルースタジオの大島芳彦専務取締役、スペースRデザインの吉原勝己代表取締役が講演。実践の面から講演を行った大島専務は「エリアのビジョンをしっかり持った賃貸経営を行うことが、地域経営の課題を解決することにもつながる。賃貸住宅は地域の中のけん引役になれる。そういう可能性を感じている」と展望した。
一方、同シンポジウムでは視聴者との質疑応答も行った。意見を取り交わす中で、大月教授は「通常の仕事はいつも部分最適解であり、条件設定がしっかりしている。それをあえて地域最適解に持ち込む。その中で賃貸住宅が生きてくる」と述べ、賃貸住宅の可能性を指摘した。
























