横浜市、大和ハウス 郊外戸建て住宅団地 タウンモビリティ実証実験 〝ラストワンマイル〟に対応
住宅新報 2020年11月10日 号 3面
横浜市栄区にある郊外戸建て住宅団地「上郷ネオポリス」。同団地は1972年から大和ハウス工業が販売を開始し、現在では居住者の高齢化が進んでいる。16年には同社や自治会、行政、大学などと連携した「上郷ネオポリスまちづくり協議会」が結成された。横浜市と同社の間には今年1月31日に持続可能な街づくりに関する協定も結ばれている(期間は22年3月末まで)。10月30日からは電動車いすを使用し、タウンモビリティに関する実証実験を開始した。
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「上郷ネオポリス」の開発面積は約46万m2。JR港南台駅からはバスで約18分となる。自治会や横浜市、同社の調査によれば、19年9月現在で、総戸数は868戸、空き家率は約2%、人口は約2000人、高齢化率は約50%と比率は高い。横浜市SDGs未来都市推進担当部長の畠宏好氏は「横浜市は郊外の住宅地に人口の6割が住んでいる。郊外の街づくりは横浜市にとって政策の大きなテーマ」と述べる。
電動車いすの実証実験は経済産業省の「電動車いす等安全対策・普及推進事業」に採択されたもの。実験期間は10月30日~11月20日。WHILL(日本本社=東京都品川区)が開発した近距離モビリティ「WHILL(ウィル)」を使用。10台を65歳以上の10人にレンタル。地域内の移動手段の一つとして行動変容を検証する。
地域内シェアリング
検証に加え、コンビニエンスストア併設型コミュニティ施設「野七里テラス」を拠点にシェアリングも行う(電動車いす3台)。横浜市SDGs未来都市推進課担当係長の赤谷知子氏は「シェアリングについては今回に次いで実証実験を重ねていきたい。将来的には実装を目指している」と説明した。また、同協議会座長の吉井信幸氏は「若い人たちと共存できる街を目指している。高齢者のためだけではなく、例えば妊婦の人や、足を骨折した高校生が(電動車いすを)借りて使えるように、あくまで『タウンモビリティ』として考えている」と述べた。
今回の実証実験は高齢者中心だが、17年に実施したアンケート調査では、交通や買い物への悩みが多く、その課題をにらむ。野七里テラスは19年10月にオープン。この施設の前にバス停がある。大和ハウス工業ヒューマン・ケア事業推進部長の瓜坂和昭氏は「このテラスまでの距離は最も離れたブロックから1キロ弱。高齢者にとって歩くのは難しい。バス停までの『ラストワンマイル』を解決したい。バス停まで来ればJRの駅にも行ける」と説明した。
11月1日から12月23日まで、電動カート(7人乗り、ヤマハ発動機製)も地域内を巡回させる。横浜市では電動車いすに加え、電動カートの活用検証も踏まえ、持続可能な事業スキームを構築し、他の地区への横展開も視野に入れている。
























