ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 140 後を絶たないコロナ競売と関連トラブル 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2020年11月3日 号 11面
連載: ADRの現場から
コロナ禍によって住宅ローンの返済ができなくなってしまったため、競売にかけられる物件が後を絶たないといいます。これも、新型コロナウィルスが引き起こした一つの事象であるといえるでしょう。通常、競売物件の購入は、一般の不動産取引に比べてリスクが大きいものであると言われています。その大きな理由の一つとしては、不動産競売は「民事執行法」、一般の不動産取引は「宅地建物取引法」と、適用される法律が異なることもあり、買主の保護が十分にはなされていないということが挙げられます。
例えば、競売で取得した物件に人が住んでいた場合の立ち退き交渉や、鍵を新しく作り替えるといったことも、すべて買主が行わなくてはなりません。このようなことを知らずに競売を利用してしまうと、トラブルになってしまうこともあります。そして、買主を競売に関するトラブルから守り、安心・安全な取引をサポートしているのが、東京都の不動産会社S社です。
S社が相談を受けるトラブルの種類として最も多いものは立ち退き交渉に関するものですが、「管理費滞納」に関わるものも多いといいます。これは、分譲マンションなどの区分所有建物を落札した際、管理費や修繕積立金などの滞納金が残ってしまっているというものです。不動産競売においては、原則として物件の所有権を継承する人がその滞納管理費などの債務を引き継ぐことになっており、各種滞納金は買主が負担することとなります。






















