ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 138 消費者が原因のトラブルから学ぶ 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2020年10月20日 号 10面
連載: ADRの現場から
不動産・建築トラブルの種類としては、やはり事業者と消費者間で発生するのが主なものですが、一般消費者の印象としては、「何も知らない消費者が、事業者の都合の良いように、言うがままにされてしまった」と考えることが多いかと思います。しかし、場合によっては、「消費者の無知が事業者を悪者にしてしまう」というケースもあります。
つまり、「施主の認識不足」に起因するものです。施工に関して優良な事業者であっても、このようなトラブルは自社側の取組みだけでは防ぐことが難しく、施工前から施主の理解を得ておくことが必要です。ここでは施主の認識不足から起こってしまったトラブル、加えて、それを反省してお客様に対する取り組みに活かしている千葉県の不動産・建築事業者R社の事例を紹介します。
度重なる変更指示 一つ目のトラブルは、工期遅延に関するトラブルです。マイホームを建築していたのですが、「予定期日までに工事が終わらなかったため引っ越すことができず、予定外の賃料がかかってしまい、これを事業者側で負担してほしい」と主張した施主との間でトラブルになったのです。しかし、これはあくまで施主側の主張であり、実際の遅延の原因としては「施主からの度重なる変更指示」があったのです。そして、施主は変更指示によって工期遅延が発生するという認識をしていませんでした。






















