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スタンダード会員限定相続法改正と不動産 2回 相続の効力 (下) 全国貸地貸家協会専務理事・耶馬台コーポレーション社長 宮地忠継

住宅新報 2020年9月29日 号 9面

総合
相続法改正と不動産 2回 相続の効力 (下) 全国貸地貸家協会専務理事・耶馬台コーポレーション社長 宮地忠継

取得した第三者の権利を保護

 そういうわけで、京子は2つの不動産を手に入れ、その後更にもう1つビルを持った。この時から25年が経過した。伸子は母の仕事を手伝い、まだ結婚はしていない。妹の佳恵は結婚している。母の京子は仕事の無理が重なったのか72歳で亡くなった。伸子の父の新一は誰に入れ知恵されたのか、即刻登記所に行き、自分の法定相続分は2分の1であるとして、各不動産の2分の1の持分登記をした。家の中を整理していたら今回も遺言書が出てきた。それには「不動産のすべては伸子に相続させる」と書いてある。伸子は祖母のときのことを知っているので、不動産は全部自分に来るのだなと思った。

 しかし、念のため友人で弁護士をしている晴子に相談した。すると、「それは大変よ。今度法律が変わったの。あなたには4分の1の不動産の権利しかないの。お父さんはもう登記をしたのだから自分の持分を売ろうと思えば売れるの。あなたはそれを買った人に対抗できない」と言われた。伸子は驚いて反論した。「どうして? これはお母さんの意思なのよ。遺言は尊重されるんでしょ」。

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