日本財団 東京・渋谷区の公共トイレ刷新 安藤忠雄氏が自身の〝作品〟視察
住宅新報 2020年9月22日 号 3面
同プロジェクトは渋谷区の協力を得て展開している。公共トイレの「暗い」「汚い」「臭い」「怖い」といったイメージをクリエイティブの力で払しょくするのが狙い。
今回、安藤氏がデザインを手掛けた公共トイレは神宮通公園(渋谷区神宮前)に施工された。公共トイレの機能に加え、都市施設の意味、パブリックな価値を踏まえた。コンセプトは「あまやどり」。円形平面の棟から庇(ひさし)がせり出す。外壁には風や光を通すタテ格子を採用した。
トイレの仕様は直径(庇含む)が11.29メートル、最高部の高さが3.83メートル、延べ床面積が54.47m2。出入り口は2カ所設け、通り抜けができる。同公園トイレの一般利用は9月7日から開始されている。
安藤氏は独立したトイレをデザインしたのは初めてであり「日本の売りの一つは清潔で美しい国、それが発信できればいいと思った。汚れていなければ、人は汚さないもの。きれいに保ってほしい」と説明し、「公共トイレは日本中、世界中にあるから、衛生というものが日本から世界へ広がっていけばいい」と述べた。
刷新した公共トイレを踏まえ、インドや中国、ヨーロッパの各国から設置依頼が来ているという。同財団の笹川順平常務理事は「どう対応するかは決めていない。クリエイター、トイレを開発しているTOTO、大和ハウス工業の施工する力。これらがすべて整って、このプロジェクトができる。更に維持管理・清掃面も重要」と述べた。
同プロジェクトによる設置は神宮通公園トイレが今年で最後。設置に関するコストは7カ所合計で約7億5000万円。残りの10カ所は来年の完工・供用となる。
























