給衛協 〝貯水槽ランキング〟を推進 建物の資産価値、防災も視野に
住宅新報 2020年9月15日 号 3面
建物に水を供給するために貯水槽(受水槽)はあるが、その規制は1977年から開始された。検査の受検率は簡易専用水道(受水槽の有効容量の合計10m3超)が70%台後半、小規模貯水槽水道(同10m3以下)が1桁台前半で推移する。貯水槽の汚損や管理不十分の問題に加え、奥村会長は「(貯水槽の容量は)平均2日程度で中の水が1回転するように設計されている。飲む量が減れば、滞留期間は長くなる」と指摘する。
11年度から貯水槽水道ランキング表示制度を開始し、貯水槽の衛生状況を客観的に評価している。ビルやマンションなど既存施設の需要の高まりに応じて、建物の資産価値証明も視野に入れる。
10m3超の簡易専用水道の場合では年1回の検査が行われ、その際に同表示制度の検査を行える。評価事項では水道法の規制に加え、管理体制を追加し、「望ましい貯水槽を考えて防災の観点も入れている」(奥村会長)。検査料は無料だ。15年度には同表示制度を見直し。法定検査の結果を踏まえて同表示制度の検査項目も簡略化している。
制度の見直しに応じて実施・認定も進んでいる。評価結果を踏まえ、優良施設(S)と適合施設(A)には認定証を発行。認定プレートの提案も行っており、プレート代は実費として7700円(税込み)になる。
横浜市と連携
給衛協は同表示制度を軸に横浜市との連携も行う。
横浜市は災害発生時に貯水槽の水を提供してくれる施設を認定している。災害時給水協力貯水槽に認定された施設は17年1月のパシフィコ横浜に始まり、19年7月の横浜アリーナまで5施設(表2参照)。認定施設は災害発生時に貯水槽の水を飲料水として提供。パシフィコ横浜と横浜アリーナは帰宅困難者一時滞在施設にも指定されている。
横浜市の認定制度の要件には市の「給水管理適合施設」表示対象施設であると共に、給衛協のランキング表示制度で優良施設の認定を受けていることがある。防災の観点が盛り込まれているのがポイントになった。
繁華街などでは災害時に飲料水の確保が難しいケースが想定される一方、大きな貯水槽を持つ施設やビルが存在する。水の確保では「かなりの〝戦力〟になる」(奥村会長)。横浜市は各家庭・企業での水の備蓄を呼び掛けると共に、認定施設を通して貯水槽を給水インフラとして活用していく構えだ。
























