住まいの新たな人材育成 姫路市の『のぞみ野』に見る 共創型まちマネジメント ▶(6) 横浜市立大学都市社会文化研究科長 齊藤 広子
住宅新報 2020年9月1日 号 3面
暮らしのサポーター
私がプロデュースした戸建て住宅地ではコミュニティ・マネージャーが常駐しています。住宅地に入居した時に、地域の情報を教えてほしい、ゴミ収集後の清掃をしてほしい、イベントをする際には企画・運営を助けてほしい、住宅地のなかを巡回してほしいなど、住民の皆さんの豊かな暮らしを支えるサポーターです。
まちの拠点に常駐していれば、住民はいつでも訪ねていけます。更に土曜日もいてくださるのでうれしいです。
住民が求めるサービス
住宅地を企画する際に、その地域で購入層になるだろう人々を集めてワークショップを行います。その結果、住民が求めるサービスとして、子育て相談員、おもちゃの修理や、カーシェアリング、コピーサービス、託児所、子供向けの習い事、クリーニング取り次ぎなどの声がありました。
また、集会所はいつでも使えるように、「常駐の人がいてほしい」、子供が遊べるコーナー、みんなで使えるキッチン、本やカフェ・サロン機能、シアター、会議室、宅配ボックス、物々交換の掲示板、「パーティやBBQをしたい」「防災拠点にしたい」などの声があり、集会所のプランとコミュニティ・マネージャーが生まれました。
そうした職種はないので、どんな人材をどのように採用し、教育するのかが大きな課題になります。そのために、日本型HOA推進協議会では、すまい・コミュニティ・マネージャー育成講座を実施しています。つくるときからマネジメントを考え、まちを育てる人材教育です。
求められる人材は場所や時によって変わってきます。オンサイトマネージャーにも特性が求められます。看護師やソムリエの有資格者がなっている事例もあります。
住み手の要求に寄り添いながら、まちを一緒に住民と創り続ける共創型マネジメントが今後ますます重要になります。(おわり)
さいとう・ひろこ=横浜市立大学都市社会文化研究科長、国際教養学部教授。大阪府生まれ。筑波大学都市計画専攻を卒業し、不動産会社勤務、イギリスケンブリッジ大学客員研究員、明海大学不動産学部教授を経て現職。博士(不動産学)。日本型HOA推進協議会会長。19年にのぞみ野で都市景観大賞優秀賞を受賞。著書に『初めて学ぶ不動産学:住まい・まちのマネジメント』等他多数。
























