令和2年7月豪雨 九州など22県に甚大被害 住宅被害は5000棟規模
住宅新報 2020年7月14日 号 2面
7月3日以降、梅雨前線の活発化による影響などにより、九州北部をはじめ西日本から東日本の一部にかけて広範囲で記録的な大雨と甚大な被害が発生した。気象庁は同月9日にこの豪雨を「令和2年7月豪雨」と命名。関係省庁や自治体などは、対策本部を設置して人命救助や施設復旧等の対応に当たった。
消防庁による7月9日正午時点での取りまとめによれば、被害が確認されているのは合計22県。人的被害は、熊本県と大分県を中心に死者59人、行方不明者17人、負傷者93人。また住宅への被害は合計で4746棟。全壊9棟、半壊5棟、一部損壊17棟ながら、床上浸水は1680棟、床下浸水は3035棟と浸水被害が広がっている。
同日時点では同豪雨の影響は継続しており、被害の全容はいまだ見えない。熊本県では未集計の浸水被害が多数確認されているほか、少なくとも5県の3164世帯以上で河川の氾濫等による孤立状況が続いている。また経済産業省によると、土砂崩れ等により広い範囲で停電が発生し、同日午前11時時点では熊本県や大分県などの4310戸が停電から復旧していない。
各地で観測史上最大雨量
同豪雨では、同月3日から九州で記録的な大雨が観測され、気象庁は熊本県と鹿児島県に大雨特別警報(今週のことば)を発令。その後も同月8日までに、計7県で大雨特別警報が発令されている。
この期間、九州や東海、甲信地方で24、48、72時間降水量が観測史上最大を更新し、特に多いところでは7月の月降水量平年値の3倍に達する記録的な大雨となった。またこの大雨により、熊本県の球磨川で堤防が決壊するなど、84河川で氾濫が発生して多大な被害をもたらした。
国土交通省は同月4日に対策本部を設置したほか、本省や九州地方整備局、気象庁などにおいて非常態勢に移行。被災地へのTEC-FORCEおよび災害対策用機械の派遣・支援をはじめ、被災状況調査や排水活動など現地支援に当たっている。
同月9日現在の気象庁の予測では、少なくとも同月12日ごろまで、西日本や東日本で大雨が続く見込み。また土砂災害や河川の氾濫の危険度が高い状況が続くため、厳重な警戒を呼び掛けている。






















