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スタンダード会員限定国交省 社整審住宅宅地分科会勉強会 23%の世帯に災害リスク 街づくりの課題など検討

住宅新報 2020年6月9日 号 2面

政策
住宅立地と災害リスク

住宅立地と災害リスク

 国土交通省は5月28日、社会資本整備審議会住宅宅地分科会勉強会をオンライン開催した。21年3月に予定する「住生活基本計画(全国計画)」の見直しに向け、個別の視点から住宅政策の方向性を検討するもの。今回は「産業・新技術」と「まちづくり」の2つの視点について発表や意見交換が行われた。

 まず、事務局を務める同省住宅局が、主な論点や議論の土台となる調査データについて説明。特に街づくり分野のうち、今回初めて公表された都市の災害対策に関する集計結果が委員らの関心を集めた。

 同省の調べによると、土砂災害警戒区域等や津波浸水想定地域、浸水想定地域のいずれかに居住する世帯は合計約1203万世帯にも及び、全世帯の23.1%を占める(表参照)。そのため、こうした災害リスク地域の街づくりにおいて、開発抑制や住居移転の促進が重要であることが強く示唆された。

 続いて、4人の委員が今回の2つのテーマを軸に発表。池本洋一委員(リクルート住まいカンパニーSUUMO編集長)は、ポータルサイトの役割などを踏まえ、住宅関連制度を大胆に簡素化し、ポータルサイトで分かりやすく表示することで普及を図ることを提案した。

 菰田正信委員(不動産協会理事長)は、既存ストックと居住者ニーズのミスマッチを問題視。「立地や品質の面で劣る住宅の活用や流通を図っても、需給ミスマッチは解消しない。建て替えや再開発、街づくりにより積極的に優良な新規ストックを創出することで、豊かな住生活を実現すべき」と主張した。

 竹中宣雄委員(住宅生産団体連合会副会長)も、優良な住宅の整備を重視。「適正立地における良質な住宅ストックの整備と適切な維持管理を進め、市場循環システムの構築を図る」というビジョンを提示。そのために、〝良質な住宅〟を規定する諸制度を、長期優良住宅を軸に一元化するよう提言した。

 馬場研治委員(全国住宅産業協会会長)は、地方創生のためには都市の「ダウンサイジング」が不可欠だという考えと共に、「個別の自治体では実現が難しいため、広い視点からのグランドデザインが必要」とした。

 同省は6月12日に同分科会の会合を開き、今回の発表などを基に、同じ2つの視点についての検討を進める予定。

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