積水化学 30年に業容倍増へ 資本コストを意識、持続経営力強化
住宅新報 2020年6月2日 号 11面
長期ビジョンについて、加藤敬太社長は「新たに『持続経営力』を強化する。効率性と長期持続性の2つの要素がある。効率性の指標としてROICを導入すると共に、資本コストを意識した経営に取り組む」と説明した。長期ビジョンの全体像には「ESG経営を中心においた革新と創造」を掲げる。住まい、社会インフラ、エレクトロニクス・移動体、健康・医療の4つのドメイン(事業領域)を設定。30 年度に売上高2兆円(20年3月期は1兆1292億円)、営業利益率10 %以上を目指す。
新中計は長期ビジョン実現の第1段階。M&Aの投資枠を3000億円に設定し、積極的な成長を図る。最終年度の目標では(1)売上高1兆2200億円、(2)営業利益1100億円(営業利益率9.0%)、(3)純利益700億円、(4)ROIC8.6%(0.9%の向上)、(5)ROE(自己資本利益率)10.6%(10%以上維持)――を掲げる。
住宅Cの事業領域を再編
同社住宅カンパニーはこれまで、コア事業を住宅、リフォーム、フロンティア事業を不動産、住生活(高齢者向け事業、インテリア・エクステリア)、海外と分類してきた。新中計では新たな事業ポートフォリオとして住宅、ストック(リフォームと不動産を統合)、まちづくり、住生活、海外に再編した。
最終年度の売上高は住宅で3700億円、ストックで1580億円(内訳はリフォームが1000億円、不動産が580億円)、まちづくりで120億円、住生活で80億円、海外で30億円を計画。住宅、ストック、まちづくりでの伸長を図る。
住宅Cの神吉利幸プレジデントは「ユニット事業の更なる磨き上げにより、ファーストバイヤー(1次取得者)を中心にシェアアップを図る」と説明した。住宅事業では分譲戸建て市場で、工業化住宅の強みを生かす。最終年度の売上棟数は19年度比で注文が320棟増、建て売りが800棟増を計画する。
リフォームと不動産の融合で、ストック価値の最大化を図る。体感型ショールームを19年度の7カ所から最終年度には25カ所に拡大。一方、アパートの定期診断の強化などで賃貸リフォームの売上高を最終年度で44億円(19年度比10億円増)に設定している。
まちづくり事業では「朝霞プロジェクト(埼玉県朝霞市)を更に発展させた、積水化学グループの『際立ち』まちづくりを新事業として成長させる」(神吉プレジデント)方針だ。既に5つのプロジェクトの仕込みが完了している。
























